期待を裏切る勘違い作品
投稿日:2013/01/29 21:27:30
脳内彼女の作品の魅力は女性上位のエロだ。
しかし本作はそれがあまりに中途半端であった。
何を勘違いしたのか知らないが色気を出して物語に凝り始めた。凝り始めたというより凝ったつもりになっているという方が適切だが。その結果、萌えゲーにもシナリオゲーにも抜きゲーにもなりきれない、同人の世界にあっても埋もれかねないような何ら光るところのない作品となった。
チャレンジすることを間違いだとは言わないが、商業作品である以上はユーザーのニーズを満たしたうえでチャレンジ要素を加えるべきだ。
はっきりいって脳内彼女の場合テキストは総合的に見れば二流レベルだ。しかしながらエロシーンの女性上位の描写がずば抜けて秀でていたために支持を得た。にもかかわらずその唯一にして最大の武器を捨てて出来上がったのがこの作品だ。故に読み進めるためにはそれなりの忍耐力を要する。
確かに各キャラクター序盤の数シーンに限れば優れたシーンもある。ただ半数以上は単に女性がリードするだけの毒にも薬にもならないシーンだ。確かに女性上位ではある。しかし脳内彼女の作品の大きな魅力である精神的な屈服感や背徳感は鳴りを潜めた。
絵が気に入って、その性質に関わらずエロシーンさえあればいいと言う方以外にはまったくお勧めできない作品である。
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