商品について
ゼンハイザーカナル型イヤフォンのリモコンなし新モデル
ゼンハイザーカナル型イヤフォンのリモコンなしモデル
Black カラー
「CX 3.00」は、ゼンハイザーのイヤホン「CX」シリーズにラインナップするハイコスパモデル。シリーズ中においてはカラーが豊富で、ブラック/ホワイト/レッドの3色が揃う。
ゼンハイザーは特別打ち出したりしてはいないが、音の最終的な出口となるノズルは薄身の金属製だ。薄身なので外径の割に内径を稼げている。推測だがこのおかげで、装着感を損ねずに音の通りを良くできているのではないだろうか。またその奥には音響調整フィルターと、ほこり等の侵入を防ぐ役割も兼ねていると思わしきものも見える。
シリーズの中で「鋭さや太さをしっかり届ける明快な高音質」というのが音質面でのこのモデルの特徴だ。シリーズ全体は名門ゼンハイザー、その入り口となるエントリークラスにふさわしい正統派の音色やバランスを基調としている。シリーズの中での幅として、それぞれのモデルに少しずつ個性が与えられている。だからこのモデルの鋭さや太さにしても、極端に個性的なものではなく、全体のバランスを保った上でのものだ。
Q-MHz feat.小松未可子さんの「ふれてよ」は冒頭のブレスから小松さんの声の手触り感をしっかり届けてくれるのが嬉しい。歌の細やかな抑揚、息の入れ方や抜き方などでの表情付けも見えやすい。小松さんの歌の豊かさを堪能できる。また、この曲はベースの「低さ」や「太さ」の出し方もポイント。このイヤホンの場合、低さはそれほどではないが、太さの出し方が良好。ベースの存在感はしっかりさせつつ、ボーカルとぶつかる帯域での太さではない。
ポップスやロック全般で、ボーカルとベースは音場のセンターに重なるので、その存在感のバランスは重要。またギターもこのジャンルではベーシックな楽器で、多くの曲で重要な役割を担う。それらをバランスよく心地好く表現できるこのモデルは、いわゆる歌もの全般との相性にも優れると言えるだろう。
文:高橋 敦
※AV/オーディオ/ガジェット情報サイト「PHILE WEB」所収記事を短くまとめたものです。